ROEとは?企業の「稼ぐ力」を測る指標の見方と目安
ROE(自己資本利益率)とは、株主が出資したお金を使って企業がどれだけ利益を生んだかを示す指標です。一般的にROE8%以上が投資先として合格ラインと言われています。この記事では、ROEの計算方法や目安、企業の稼ぐ力を見極めるポイントを初心者向けに解説します。
この記事でわかること
- ROE(自己資本利益率)の意味と計算式
- ROEの目安 — 何%なら優良企業か
- ROEが高い企業・低い企業の特徴
- デュポン分析でROEを深掘りする方法
- ROEとROAの違い
ROEとは?自己資本利益率の意味と目安をわかりやすく解説
ROEとは「Return On Equity」の略です。日本語では「自己資本利益率」と呼びます。
株主が出資したお金(自己資本)に対して、企業がどれだけの利益を稼いだかを表します。
ROEの計算式
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本(株主資本) × 100(%)
具体例で計算してみよう
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 当期純利益 | 50億円 |
| 自己資本 | 500億円 |
| ROE | 50 ÷ 500 × 100 = 10% |
ROE10%は、株主が預けた100円に対して10円の利益を生んでいる状態です。
ROEの目安
| ROEの水準 | 一般的な評価 |
|---|---|
| 5%未満 | やや低い |
| 5〜8% | 平均的 |
| 8〜10% | 合格ライン |
| 10〜15% | 優良企業 |
| 15%以上 | 非常に高い(理由の確認が必要) |
2014年に経済産業省が公表した「伊藤レポート」では、日本企業のROE目標として最低8%が提言されました。これが「8%基準」として広く知られるきっかけになりました。
日本企業と米国企業のROEの差
日本企業のROEは、米国企業と比べて低い傾向があります。
日本企業の平均ROEは一般的に8〜10%程度と言われています。一方、米国企業の平均ROEは15〜20%程度と言われています。
ROEが低くなりがちな理由
- 内部留保(利益の蓄積)が多い
- 株主還元(配当や自社株買い)が少ない
- 収益性の低い事業を抱えている
近年は東証の改革もあり、日本企業のROE改善が進んでいます。資本コストを意識した経営が求められるようになりました。
デュポン分析でROEを分解して理解する
ROEが高い理由を深掘りするには、デュポン分析が便利です。ROEを3つの要素に分解して考えます。
ROE = 利益率 × 回転率 × 財務レバレッジ
| 要素 | 計算式 | 意味 |
|---|---|---|
| 売上高利益率 | 当期純利益 ÷ 売上高 | 売上からどれだけ利益を残せるか |
| 総資産回転率 | 売上高 ÷ 総資産 | 資産をどれだけ効率的に使っているか |
| 財務レバレッジ | 総資産 ÷ 自己資本 | 借入金をどれだけ活用しているか |
ROEが高くても、その理由が「財務レバレッジが高い(借金が多い)」だけの場合は注意が必要です。利益率や回転率が高いことが理想的です。
かぶHUNTでは、ROEだけでなくデュポン分析の各要素も確認できます。企業の稼ぐ力の「質」を見極めたい方におすすめです。

ROEとROAの違い
ROEと似た指標にROA(総資産利益率)があります。違いを理解しておきましょう。
| 指標 | 計算式 | 何を見ているか |
|---|---|---|
| ROE | 当期純利益 ÷ 自己資本 | 株主のお金に対する利益 |
| ROA | 当期純利益 ÷ 総資産 | 全資産に対する利益 |
ROEは株主目線の指標、ROAは経営全体の効率を見る指標です。両方を確認することで、企業の実力をより正確に把握できます。
まとめ
ROE(自己資本利益率)は、企業の稼ぐ力を測る重要な指標です。
- ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
- 8%以上が合格ラインの目安
- デュポン分析で「なぜ高いか」を確認する
- ROAと組み合わせて判断する
- 伊藤レポートがROE重視のきっかけに
ROEの数値だけでなく、その中身を分析することが投資判断の精度を高めるポイントです。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。掲載情報の正確性には細心の注意を払っていますが、その完全性を保証するものではありません。